果てなき欲よ



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人には欲がある。
生きるために必須な本能としての、食・睡眠・性への欲。
社会の中で栄えたいという、金銭・名誉・支配欲。
なければ滅ぶし、中庸(ちゅうよう)ならば有意義なもの、けれど過ぎれば醜悪なる毒。


どんな仕事も、他人に役立つ何かを提供し、対価として報酬を得るはずのもの。
ところが報酬が過大になると、いつしか人は狂い始める。
私腹を肥やすことが喜びになり、
そのための立場・地位・面子の維持に汲々(きゅうきゅう)とする。

己(おのれ)のかすり傷を嘆くに忙しく、
他人の痛みを推(お)し量(はか)る力を失うなら、
自分たちだけの贅沢(ぜいたく)に溺れる、別世界の住人。
そんな大人には、なりたくないものだ。


子供は学び、成長し、大人になったら働く。
働くのは生活のためだけど、それだけではない。
自己実現。自分が生きて存在した証(あかし)。
それは、他人との関わりの中でこそ意味を持ち、輝くはず。

欲は、自己実現を目指す原動力に、使いたい。
目標を、夢を、幸福を得たいという欲。
苦しくても辛くても、乗り切るための活力として。

2011.9   

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