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 化学物質過敏症・シックハウス


複合汚染 ★★★★★・・・農薬・化学肥料・工場廃液・合成洗剤・食品添加物による環境汚染を、綿密な調査に基づき告発した問題作。1974-5年に新聞に連載され、大きな話題になった。環境の汚染が人間を蝕む。文明と科学技術の発達自体は不可避な中で、私たちはそれをどう捉え、何を望み求めていくべきなのか。著者の考えには、今こそ改めて非常に学ぶものがあるという気がする。

あなたも化学物質過敏症?★★★・・・第一人者による、系統的な病気の説明

OMソーラーの住まい手たち★★・・・おもしろもったいない(OM)のコンセプトのもと、太陽熱を住まいに取り込んで床暖房などに利用する独自の仕組みがOMソーラー。システムを学習した地域工務店が、地元の気候などの土地柄に合わせて、木や漆喰の自然素材主体で建てる。ちなみに我が家はこれです。

こうして直すシックハウス★★・・・消費者運動に携わる著者が、シックハウスについて、考え方から素材までわかりやすく書いた実践書。ただしこれもひとつの考え方で、合う合わないは人によって違うことを承知して読む必要があるだろう。

アトピー・シックハウス列島の謎 ★★★・・・医師・建築・化学物質・環境衛生の専門家がチームを組み、1995年〜2000年にわたり、実際に150件もの患者の住環境を調査し対策を考え助言した、稀有な(本当はどこにでもあるべきなのだろうけど)活動の様子を記したもの。これから住宅を手に入れたくて、シックハウスが心配な人に参考になると思われる豊富な事例集である。 科学技術の発展した現代に於いて生じたこの問題に、原始的で単純な「窓開け換気」が、対策として非常に重要かつ有効だということは皮肉とも思える。

化学物質過敏症 家族の記録 ★★★★★・・・床下の白蟻駆除剤のために、一家4人化学物質過敏症を発症してしまったケース。患者の体全般に及ぶ多様な症状・医療現場での無理解・社会生活を不可能にする想像を超えた困難が慢性に続くという、この病気の過酷さに言葉を失う。それでも前向きな姿勢と冷静さを失わない著者一家の人柄はすばらしい。

シックハウス[完全対策]バイブル★★★★・・・住宅建築専門家の立場からシックハウスへの対処について、総合的実践的にまとめた、専門誌の特集。素人には難解な部分も多々あるが、現実に何処に何をどの程度使っていいかという、現場の者のひとつの考えが書かれている。

お医者さんが書いた住まいの本★★★★・・・OMソーラーの縁で知った本。どんな家がいいのか? どんな住み方、暮らし方がいいのか? 分からなくなっている人のために。家の設計やマンション購入の前に読むと、認識が変わるかも。

化学物質過敏症−忍び寄る現代病の早期発見と治療★★★・・・僅か70ページ、とコンパクトに内容を絞って書いてあり、非常に分かりやすい。

化学物質過敏症★★★・・・こちらも分かりやすい。これは環境の変化がもたらした誰にでも起こりうる病気であり、なると非常につらい病気である。専門家にもはびこる、特別な人だけのものとか気のせいとする愚かで近視眼的な見方が早く捨てられて、患者本意の予防医学的見地に立った産業・社会の対策がなされることが切に望まれる。楽ばかりを求める文明人の生き方に反省を促す警告とも、捉えることが必要である。

ある日、化学物質過敏症★★★★・・・アクリル絵の具などの画材の有機溶剤臭はすごい。これを大きなカンバスに塗りたくり続ける画家が、よく化学物質過敏症にならないものだ、と以前から思っていたが、やはりいた。画家の仕事から、科学物質過敏症になった方の手記。近隣の新築工事で、屋外の建材に使われた鉄道の枕木に含まれる防腐剤に激しく反応したとか、床剤のヒノキが他の物の臭気と混ざり不快な刺激となったというエピソードは、私には大きな衝撃だった。自然素材なら安全というわけではないのだ。

シックハウス・シックスクールを検証する★★★★・・・シックハウス・シックスクールについて、実例を伴いながら概念的にわかりやすく書かれた特集。素材と相談窓口の紹介あり。

住まいのエコ建材・設備ガイド★★★★・・・環境に配慮していると思われる建築素材のガイドブック。

建築知識2011年2月号 特集 用語辞典★★★★・・・基本的な建築用語を網羅。しろうとは建築について希望や不満があっても、工法や素材がわからなければ、専門家に具体的にそれが伝えられない。こういう辞典は助かる。

本当に怖い歯の詰め物★★★・・・口の中のアマルガムは、そのままそこに留まってはいない。ごく微量ずつ溶け出しては体内に入り、慢性水銀中毒に基づくあらゆる病気を生じるのだ。製品の害を訴えると業界から排斥される、という社会構造も興味深い。惜しむらくは、翻訳の日本語があまりにも不完全。非常な読解力のみならず、隠された原文を推理する力すら要求される。